どうも、ヨーグルト亮(@yogurt_ryo)です。
経験者はわかると思いますが、接客の仕事をしていると「この人よく今まで生きてこられたな」と思うほど、すごく理不尽な内容で怒ったり、非常識な対応をしてくるお客様と出会います。
モンスタークレーマー・モンスター客
と呼ばれていて、彼らの存在は決して珍しいことではなく、ある日突然やってきます。
今まで筆者が接客業で働いたお店で出会った体験を交えながら、そんなモンスター客について語っていこうと思います。
現在接客の仕事をされている方、これから接客業で働こうと思っている方の参考になれば幸いです。
index
モンスタークレーマー・モンスター客とは?
常識的には考えられないクレームをつけてくるお客様のことを、モンスタークレーマーまたはモンスター客と呼びます。
彼らは自分の思い通りにならなければ話を聞かなかったり、従業員のこぼした小さな失言も見逃さず揚げ足を取って攻め続けたりと、自分の要望を少しでも飲んでくれるまで戦い続けます。
モンスター客に捕まったら最後、仕事が進まないだけでなく、数日間…長ければそれ以上もクレームの対応に追われることになります。
実際筆者が働いていた職場で、2か月間もモンスター客に対応したという事例があります。
この記事では、そんなモンスタークレーマー・モンスター客のとんでもないエピソードをいくつかご紹介します。
非常識極まりない、モンスター客のエピソード
まずは、モンスタークレーマー・モンスター客の「ありえないトンデモクレームエピソード」をお届けします。
世の中にはこんな人もいるんだ…と、心得ておきましょう。
あなたの働いているお店にもやってくるかもしれません。
万引きした商品を返品強要事件
そのお店は全国に数多くあるお店。
ある日お店にズカズカと足音をたてながら速足でレジにやってきた女性のお客様がいらっしゃいました。
第一声が「これ肌に合わなかったから、返品して!!!」
その女性が返品したいと言ってきた商品を見ると、大量のスキンケア商品。しかもなんと、そのうちの一つは使用済みで半分以上使用されていました。
「お客様、失礼かと思いますが返品理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?商品不良か何かでしょうか?」と尋ねると「ただ使わなくなったから、返品するわ!」とのこと。
私の働くお店では、不良品以外の使用品返品は受けられませんでした。
「申し訳ございませんが当店では使用済み商品の返品は、不具合品等でない限りお断りさせていただいております。未使用のものは返品できますが、こちらの使用されているものに関しては、承りいたしかねます。」
そう伝えると女性は豹変し「どうして!?これ使ってすっごい肌が荒れて私皮膚科にまで行ったのよ!?病院代も払ってほしいくらいなのに、商品の返品すらもできないの!?店長呼んで店長!!!」と声を荒げました。
このままでは他のお客様のご迷惑になると考え、店長に相談。
不本意ですが、今回限りということで全て返品ということで応じることになりました。
そのお店では返品の際レシートがない場合でも、販売データからお客様の購入日時などの情報が合っていれば、返品をすることができるシステムとなっていました。
その方はレシートを持っていなかったので「お客様の購入した大体の日時と、お買い上げ店舗を教えてくださいますか?」と聞いたところ
「このお店で買ったわ。2週間前くらいに!」
しかしいくらデータを照合しても、お買い上げ実績は出てこない。
そのスキンケア商品は、会社で販売しているすべてのスキンケア商品の中でも高額で、お店で3日に1本売れるか売れないか、そんな商品です。
もし大量に販売されていたのであれば、すぐにデータが出てくるはず。彼女にそれを伝えるも、当店で買ったと一点張り。僕はその時点で怪しいと思いました。
実はその会社では全国的に「高いスキンケア商品の大量盗難」の被害にあっており、当店もつい数週間前にその被害にあいました。
その時万引きされていた商品が、彼女が持ってきた商品と同じだったのです。さらに盗難に合った商品の個数も一緒。
再度店長と相談。対応を変わっていただけることになりました。
その後、彼女は返品するはずの商品を持って帰っていきました。
店長に話を聞くと「盗難に合っていて販売データの実績確認には慎重になっている」ということをそれとなく伝えたところ、少し焦った顔をして「家にレシートがないか確認してくるから、また連絡する」と言って帰っていったそうな。
彼女が本当に盗難したかは、確実な証拠がないのでなんとも言えませんし警察に突き出すこともできません。ですが、彼女が帰ってから1年経っても、連絡が来ることはありませんでした。
万引きした商品を、万引きしたお店で返品を求める…ありえないモンスター客のエピソードです。
列に横入をする外国人観光客
近年、日本には外国人観光客が増えています。
日本製の商品が大変好まれているようで、親戚や友人にお土産として買って帰る方も多く、俗にいう「爆買い」をしていくことも珍しくはありません。
爆買い自体、対応する人が大変なだけで、迷惑なことではありません。しかし中には外国人であることを盾に、とんでもないことをするお客様がいます。
その日はとても忙しい日で、レジも長蛇の列を作っていました。
売場を塞ぐくらいの列で、他のお客様が通れるスペースを空けているところがありましたが、そのスペースに突然、集団が入ってきました。
その際はスタッフが偶然目にしていたので注意。しかし、彼らは「何を言ってるの?日本語わからないんだけど」と言うばかりに聞く耳を持たず、しまいには英語でまくしたてその場を離れませんでした。
英語がわかるスタッフを呼び「列の最後尾はあちらになるので、最後尾にお並びください」と伝えても「ここが空いているから、勘違いするんだ。こっちは悪くない!」の一点張りで、最終的には警備員の方に対応してもらう事件にまで発展しました。
今回は目撃していたから注意できましたが、列に横入する外国人の方は少なくないようです。
中には外国人であることを盾にして、日本語を理解しているのに、日本語がわからないフリをして従業員を困らせる人もいます。
多くの外国人観光客が日本を好きな善良な方なだけあって、そういった非常識な人がいるのはとても残念なことです。
自称元接客スペシャリストの従業員採点野郎
そのお店は、全国展開しているアパレル店。
ある土曜日のお昼。一週間で最も忙しい時間帯のひとつです。売り場にいるスタッフは全員、お客様の対応に追われていました。
私はお客様の売り場案内を終え、ホッと一息ついていたところでした。
「やぁ~、今日も忙しそうだねぇ~」
そんなところに、陽気に声をかけてきた一人の初老の男性が。心の中でゲッと思いました。その男性は、お店のスタッフ全員が知る、要注意人物です。
「いらっしゃいませ、こんにちは。」そう笑顔で返事をすると「笑顔、80点。前より良くなったねぇ~頑張って。」そう言い放ち、彼は颯爽と去っていきました。
彼は忙しい日を狙って来店し、用もないのに従業員に話しかけ、その対応に採点をする「従業員採点野郎」だったのです。
その日は私の他にもたくさんの従業員の採点をしていたそうです。
他のスタッフによると「僕は元々百貨店で働いていて、接客スペシャリストと呼ばれていたから接客にはうるさいんだよ」と言っていたそうですが、どこの百貨店で働いていたか聞くと話を濁し帰ってしまうとか。
彼が来店すると従業員の士気も下がり迷惑なのですが、それ以外で問題を起こすわけでもないので何も対応することができず、今でも彼は毎週お店にやってきます。
ただ従業員の接客をするだけで何も買っていかない「自称元接客スペシャリスト従業員採点野郎」のお話でした。
モンスター客の対応法とは?
モンスター客の対応法ですが、大きくわけて2つの対処法があります。
①話をきちんと聞く
②適当にあしらう
上記の項目「万引きした商品を返品強要事件」と「列を横入する外国人観光客」のようなきちんと話をすべきパターンでは“お客様のご要望”を丁寧に聞き入れ、こちらができる限りの対応をすると、大体のお客様は満足してくださいます。
「自称元接客スペシャリストの従業員採点野郎」の場合、話し相手が欲しかったり構ってほしいだけでしょう。そんな方にずっと付きっ切りで対応していると、仕事は一向に進みません。話をある程度聞いたら、頃合いを見て切り上げるといいでしょう。
もし、さらに大きなクレームや事件になりそうになった場合、迷わずに上司などに相談しましょう。こちらの対応が悪かった場合は誠心誠意対応するべきですが、そうでない場合は警備員や警察に相談してもいいかもしれません。
非常識な行動をする方は「お客様」ではなく「ただの迷惑な人」です。
そんな人がいると他のお客様の足も遠のいてしまいますし、長い時間を費やすだけもったいないです。
あとがき
いかがでしたでしょうか?
接客業をしている人は共感できると思いますが、今回お伝えした「モンスタークレーマー・モンスター客」のエピソードは、本当に日常的にあるものです。
こう見てみると接客業って大変でやりたくないと思われるかもしれませんが、こんなお客様に上手く対応できると達成感が味わえますし、話の良い話題になったりと、悪い事ばかりではありません。
他にも友人や家族から聞いた「ビックリする客の話」がたくさんありますので、もし反響があり機会があれば、今後も書いていこうと思います。
それでは今回はこの辺で、失礼します!